公益財団法人かかみがはら未来文化財団

いかす

【活動報告】R4文芸企画/コトバdeストレッチ 第一弾ペタペタ・コトバ

2023.01.17

2022/8/6(土)・20(土) 
◎子ども向けワークショップ 
「ペタペタ!オノマトペ?」
◎大人向けワークショップ 
「短歌にふれる 真夏の夜の歌会」
会場:KAKAMIGAHARA PARK BRIDGE

かかみがはら未来文化財団が企画する「文化をいかす」事業として、歌人・野口あや子さんを講師にむかえたワークショップを開催しました。


子ども向けワークショップ 
「ペタペタ!オノマトペ?」

日常の動作にオノマトペを当てはめることで“ことば”のもつ表現力に親しんでもらおうと企画されたこのワークショップには、2才から小学校中学年までの幅広い年齢の子どもたちが参加してくれました。

最初に、野口さんと子どもたちが一緒に体を動かしたりペットボトルを振ったりして、どんな「音」が聞こえてくるか試します。

子どもたち、まだちょっと緊張気味の様子です。

つぎに、短冊とペンを持って、「水の音」「うごく音」「食べる音」「おうちの音」の4種類を考えていきます。
最初はすこし悩んでいた子も、次第に楽しそうな様子でオノマトペを沢山みつけていきました。

最後に、窓に貼りだされた色とりどりの短冊を野口さんといっしょに見ていきます。

「この音はどんな時にしたのかな?」と問いかけると、予想外のユニークな答えが返ってくることも。
「その場の雰囲気」をあらわしたオノマトペもあり、子どもたちの素晴らしい発想力に大変驚かされました。

ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました!


大人向けワークショップ 
「短歌にふれる 真夏の夜の歌会」

先だって開催された「「ホスト万葉集」を読みとく 大人のための短歌サロン」で体験した“短歌の実作”に、今度はさらに時間をかけて挑戦していきます。

まず初めに、野口さんの作品を題材にした解説からワークショップは始まりました。
「暗喩」など知っているようで知らない表現方法の説明や、「何かに変身したつもりで詠むのも面白い」といったアドバイスに、参加者の皆さんは感心しきりの様子。

準備運動のチャート分け
さっそく実作!といくのは少し大変なので、まずは野口さんの作品が「ホット・クール・カジュアル・ロマンティック」のどこに当てはまるかを考えてみます。
それぞれの短歌がどんな雰囲気をもっているのか考えることで、今まで気が付かなかった表現方法の深みを学ぶことができました。

いよいよ実作
8月6日は“真夏の夜“、20日は“夏の思い出“をテーマに短歌を詠んでいきます。
平安時代の和歌のやりとりを例に、「五・七・五・七・七のLINEと思えばよい」というアドバイスも。
最初は少し戸惑いのあった参加者の皆さんも、次第に筆がすすんでいきます。

お待ちかねの講評タイム
出来上がった短歌を窓に貼ったら、いよいよ講評の時間です。
プロの歌人に自分の短歌をみてもらえる!ということで、ワクワク、ドキドキ、そわそわ、と皆さん色々な表情が浮かんでいました。

「語順や表現をこう変えるともっと良くなる」と即座に例をあげながら解説していく野口さん。
たくさん貼られた短歌をひとつひとつみながら、各々が思い描いた情景に寄り添ったコメントをくださいました。

文芸の魅力
ちょっとしたコツさえ掴めば誰でも気軽に挑戦できる短歌。
日常の些細な思い出も、五・七・五・七・七のリズムに乗せることで特別な“一つの作品”となることに、短歌をはじめとした文芸の魅力があるのかもしれません。
今回のワークショップが、皆さまにとって言語表現の幅を広げるきっかけになれば幸いです。

かかみがはら未来文化財団では、今後も様々な文芸の魅力を伝えるイベントを計画していきます。
どうぞお楽しみに!