公益財団法人かかみがはら未来文化財団

はぐくむ

【活動報告】R5.6.17/歌舞伎を観るということー完結編ー

2024.03.27

2023年6月17日(日)に「歌舞伎をいるということー完結編ー」を開催しました。前回2022年11月に開催した第一弾の内容が盛り上がりすぎて、話しきれなかった内容を「完結編」として再び町田康さんをゲストに迎え、国指定重要有形民俗文化財「村国座」を会場に開催しました。

この事業は、かかみがはら未来文化財団が企画する「文化をはぐくむ」事業の一環で、「歌舞伎」という文化を新たな層にアプローチする企画として、新しい「歌舞伎」の見方や楽しみ方を提案するトークイベントを開催するものです。

前回は、「(芸能に対して)おもしろいか、おもしろくないか」という町田さんが持つシンプルな物差しによって、町田さん独自の芸能観を感じることができたところで、時間切れとなってしまいました。

今回は、同じ芸能に関わる身として、自身のミュージシャンという立場と歌舞伎役者を比較しながら、「歌舞伎」という文化がいかに日本の伝統芸能としての地位まで上り詰めてきたのかを確認するところからスタート。前回に引き続き、情報科学芸術大学院大学[IAMAS]の小林昌廣教授にファシリテーターを務めていただきました。

そして話題は、小説家としての町田さんと「歌舞伎」という文化が共通する感覚についての話へ。「河内十人斬り」をモチーフに書かれた町田さんの小説『告白』を例に、歌舞伎の演目の中で表現される世界にも、同じ感覚としての気持ちよさがあるのではないかということに。そこに人が共感するから、今日まで続いているのではないかと話されました。

そして、「歌舞伎」のおもしろさは、衣装や俳優さん、音楽など、ただ単に観て楽しいというのもありますが、「人間の感情」を意識することで登場人物の気持ちが理解できるようになると、より楽しめると町田さんは語られました。

『歌舞伎を観るといこと』は、これまで「歌舞伎」を観たことがない方に、町田さんというフィルターを通すことで、「歌舞伎」の面白さや魅力を感じ、少しでも関心を持ってもらいたいという思いから企画をしました。ですが、今回のトークイベントを通し、歌舞伎の見方のひとつの提案として「人間の感情」というところに行き着いた、とても興味深い時間となりました。